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　花栗公園の木の上に彼女はいた。
　
　先っぽぐるぐるのとんがり帽子、毛糸で編まれた紫のポンチョ、パッチワークのロングスカートに、これまた先端がくるくるした編み上げブーツ。挙句の果て、軽く一メートル以上はありそうな、ごっつい杖なんかたずさえて。
　どこの魔女かと思ったね、最初は。

「……なにしてるの？」

　僕が木の下からそう問いかけると、

「見張ってる」

　のだと、彼女は答えた。

無題

真白/マシロ
不思議ちゃん、ホームレス女子中学生。
わりと姉の言いなり。

朔/サク
優等生、サボリ魔男子中学生。
流されやすい。

深波/みなみ
真白の姉、年が離れているせいかマシロに甘々。
雑貨屋「真っ白の森」のオーナー、可愛いもののためなら大金を注ぐ。

さくら/-
朔の姉、成績優秀だがあっけらかんとしている楽観主義。
凝り性で謎の創作料理にはまっている。