ぼくはしってる

ねぇきみは、ほかの女とは違うんだ、派手な格好をして濃い化粧をしていたってわかる、きみは、きみだけは違うんだ、きみは圧倒的に美しい、華やかに着飾って騒いでいたって、ぼくには、ぼくにはわかるよ、きみには翳りすらふさわしい、きみは美しい生き物なんだ
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この世で一番嫌いなのは妹だった。
妹のことはいつか不幸になればいいと思っていた。

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私の裸は10円セール
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触れ合うことで、あなたの、かたちを、確かめられたら、いいなあと思う

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文字通り私は彼女に寄生していたーーー彼女のそばにいるかぎりわたしの地位は安定された。
二学期、私は飼育委員になった。昼休みに兎小屋の餌やりの仕事ができるとわたしは一軍女子たちによる親善バレーから解放された。運動神経の悪い私はバレーがへたくそで、ボールを取り損ねるたびにごめん！と謝り校庭の隅に転がっていくボールを追いかけ、しゃがみ、拾うと小走りで輪の中に戻りながらまたごめんねぇと謝っていた。あの気まずい想いを味わわなくて良いと思うと、糞だらけの兎小屋で動物臭い匂いにまみれながら壊れそうなほうきを振るっている方がずっと楽だった。
そういうわけでどこか浮いていながら彼女の陰にいるおかげでなんとか普通の女子に紛れて生活していた私は私は他の多くの女子と同じように派手な男の子を好きになった。体育委員。
彼女がわたしの想い人と同じ名前を口にすることさえ覚悟していた。だけど彼女が告げたのはとても意外な名前だった。
それは、わたしの小学校の幼馴染だった。地味で、まじめで、堅物で、昼休みは教室で空想科学読本を読んでいるような男の子だった。
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